現代文(語彙)の用語と解説
評論・小説の語彙。249 語のうち 51〜100 語目です。答えを隠して、問いから答えを思い出してから読むと、覚えやすくなります。
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多様性たようせい
問いさまざまな種類のものが共存していることを漢字三字で何という?
さまざまな種類のものが共存していることです。「生物多様性」「文化の多様性」のように使います。
懐疑かいぎ
問い物事の真偽や価値を疑ってかかることを漢字二字で何という?
物事の真偽や価値を疑ってかかることです。「懐疑的」は疑わしく思うさまを表します。
【関連】「会議」と同じ読みなので注意してください。
刹那せつな
問いごく短い時間、一瞬を意味する仏教由来の漢字二字の語は?
ごく短い時間・一瞬を意味する、仏教由来の語です。
【関連】「刹那的」は、その場の快楽だけを求めるさまを表します。
規範きはん
問い社会の中で、人が従うべき判断や行動のよりどころとなる決まりを漢字二字で何という?(「道徳〜」「社会〜」の形でも使う)
人が従うべき判断や行動のよりどころとなる決まりです。「社会規範」「道徳規範」のように使います。
陳腐ちんぷ
問いありふれていて古くさく、つまらないことを漢字二字で何という?
ありふれていて古くさく、つまらないことです。「陳腐な表現」のように使います。
端的たんてき
問い要点をはっきりと示すさま、手っ取り早いさまを何という?(「〜的」の形で)
要点をはっきり示すさま、手っ取り早いさまです。「端的に言えば」の形でよく使います。
媒介ばいかい
問い二つのものの間に立って、両者を結びつける働きをすることを漢字二字で何という?(「言語を〜として世界を理解する」のように使う)
二つのものの間に立って、両者を結びつける働きです。「媒介する」「媒介物」のように使います。
排他的はいたてき
問い仲間以外の者を受け入れず、退けようとするさまを何という?(「〜的」の形で)
仲間以外の者を受け入れず退けようとするさまです。
【関連】「排他的経済水域」という用語もあります。
弁証法べんしょうほう
問い正・反・合の三段階で物事の発展をとらえる、ヘーゲルに代表される思考法を何という?(漢字三字)
正・反・合の三段階で発展をとらえる、ヘーゲルに代表される思考法です。
【関連】対立や矛盾をきっかけに、より高い段階へ進むと考えます。
ポストモダンぽすともだん
問い近代の理性や進歩への信頼を疑い、それを乗り越えようとする思想や文化をカタカナ語で何という?(「〜イズム」の付かない形で)
近代の理性や進歩への信頼を疑い、乗り越えようとする思想・文化です。「モダン(近代)」の「ポスト(後)」の意味です。
実存じつぞん
問い人間の存在を、あらかじめ定められた本質よりも、いまここにある現実のあり方からとらえる考え方で使う語は?(漢字二字)
人間が、定められた本質に先立って、いまここに現実に存在しているあり方を表す語です。
【関連】サルトルの「実存は本質に先立つ」という言葉が有名です。
アナロジーあなろじー
問い似ている点をもとに、他のことを推し量る類推をカタカナ語で何という?
似ている点をもとに他のことを推し量る類推のことです。未知のことを既知のことにたとえて理解する方法です。
ニヒリズムにひりずむ
問い既存の価値や権威をすべて否定し、生きる意味や価値はないとする虚無主義をカタカナ語で何という?
既存の価値や権威を否定し、生きる意味はないとする虚無主義です。
【関連】ニーチェの哲学と関連して語られることが多い語です。
ペシミズムぺしみずむ
問い物事を悪い方へと考える悲観主義をカタカナ語で何という?
物事を悪い方へと考える悲観主義です。対義語は「オプティミズム(楽観主義)」です。
オプティミズムおぷてぃみずむ
問い物事を良い方へと考える楽観主義をカタカナ語で何という?
物事を良い方へと考える楽観主義です。対義語は「ペシミズム(悲観主義)」です。
メタめた
問いある物事を、一段上の視点からとらえることを表す接頭語は?(カタカナ二字)
一段上の視点から物事をとらえることを表す接頭語です。
【関連】「メタ認知」は、自分の思考を客観的にとらえることを指します。
捨象しゃしょう
問い事物を抽象するとき、共通しない個別の性質を切り捨てることを漢字二字で何という?
抽象するとき、共通しない個別の性質を切り捨てることです。抽象と捨象は表裏一体の関係にあります。
還元かんげん
問い複雑な物事を、より単純な要素や原理にもどして説明することを漢字二字で何という?
複雑な物事を単純な要素や原理にもどして説明することです。
【関連】「還元主義」は、全体を部分の性質で説明しようとする考え方です。
二項対立にこうたいりつ
問い「善と悪」「自然と文化」のように、物事を対立する二つに分けてとらえる考え方を漢字四字で何という?
物事を対立する二つに分けてとらえる考え方です。
【関連】評論では、この図式を崩す議論がよく見られます。
啓蒙けいもう
問い人々を無知の状態から解放し、合理的な考え方へと導くことを漢字二字で何という?(18世紀ヨーロッパの「〜思想」の形でも使う。「啓発」ではない語)
人々を無知の状態から解放し、合理的な考え方へと導くことです。
【関連】18世紀ヨーロッパの「啓蒙思想」が有名です。
超越ちょうえつ
問いある範囲や限界を超え出ること、特に経験や認識の枠を超えることを漢字二字で何という?
ある範囲や限界、特に経験や認識の枠を超え出ることです。
【関連】宗教や哲学では、人間界を超えた存在を「超越者」と言います。
画一的かくいつてき
問いすべてが一様で、個性や特色がないさまを何という?(「〜的」の形で)
すべてが一様で、個性や特色がないさまです。「がいつ」ではなく「かくいつ」と読みます。
表層ひょうそう
問い物事の表面に近い部分、うわべの層を漢字二字で何という?(「深層」の対義語)
物事の表面に近い部分、うわべの層です。「表面」と違い「層」を意識した語です。
【関連】評論では「表層/深層」の対比で、見えない構造が論じられます。
有機的ゆうきてき
問い生物のように、多くの部分が密接に結びついて一つの全体をなしているさまを何という?(「〜的」の形で)
多くの部分が密接に結びつき、一つの全体をなしているさまです。対義語は「無機的」です。
恒常こうじょう
問い一定していて変わらないことを漢字二字で何という?(「〜性」を付けると、生物が体内の状態を一定に保つ性質を表す)
一定していて変わらないことです。「恒常的に」は「いつも変わらずに」の意味です。
【関連】「恒常性」はホメオスタシスの訳語です。
無常むじょう
問いこの世のすべては移り変わり、永遠のものはないという仏教の考え方を漢字二字で何という?
すべては移り変わり、永遠のものはないという仏教の考え方です。
【関連】『平家物語』『方丈記』に通じる考え方です。「無情」と区別してください。
形骸化けいがいか
問い中身が失われ、形だけが残ってしまうことを漢字三字で何という?
中身が失われ、形だけが残ってしまうことです。「制度が形骸化する」のように使います。
潜在せんざい
問い外には現れず、内にひそんで存在していることを漢字二字で何という?(対義語は「顕在」)
外には現れず、内にひそんで存在していることです。「潜在能力」のように使います。
【関連】「内在」は外でなく内部にあることで、別の語です。
逸脱いつだつ
問い本来の方向や決まりから外れることを漢字二字で何という?
本来の方向や決まりから外れることです。「規範からの逸脱」のように使います。
ヒエラルキーひえらるきー
問い上下の関係で序列づけられた、ピラミッド型の組織や秩序をカタカナ語で何という?
上下の関係で序列づけられたピラミッド型の組織・秩序で、「階層秩序」と訳されます。
形而上けいじじょう
問い形がなく、感覚ではとらえられない抽象的・精神的なものを表す語は?(漢字三字)
形がなく、感覚ではとらえられない抽象的・精神的なものを表します。対義語は「形而下」です。
【関連】「形而上学」は、存在の根本原理を考える哲学です。
止揚しよう
問い対立する二つのものを、より高い次元で統合する考え方を漢字二字で何という?(ヘーゲル哲学の用語)
対立する二つのものを、より高い次元で統合することです。ドイツ語の「アウフヘーベン」の訳語です。
【関連】「使用」と同じ読みなので注意してください。
ロゴスろごす
問いギリシャ語に由来し、「言葉」や「論理・理性」を意味するカタカナ語は?
ギリシャ語に由来し、「言葉」や「論理・理性」を意味します。
【関連】感情を表す「パトス」と対比されることが多い語です。
パトスぱとす
問いギリシャ語に由来し、「感情・情念」を意味するカタカナ語は?
ギリシャ語に由来し、「感情・情念」を意味します。論理を表す「ロゴス」と対比されます。
表象ひょうしょう
問い心の中に思い浮かべられたイメージや、何かを代わりに表し示すことを漢字二字で何という?
心に思い浮かべられたイメージや、何かを代わりに表し示すことです。「文化的表象」のように評論で頻出です。
コスモロジーこすもろじー
問い宇宙や世界の成り立ちについての体系的な見方(宇宙観)をカタカナ語で何という?
宇宙や世界の成り立ちについての体系的な見方(宇宙観)です。
【関連】評論では、世界をどう秩序づけて理解するか、という意味で使われます。
アナクロニズムあなくろにずむ
問い時代の流れに合わない言動や考え方(時代錯誤)をカタカナ語で何という?
時代の流れに合わない言動や考え方(時代錯誤)です。「アナクロ」と略されることもあります。
アレゴリーあれごりー
問い抽象的な考えを、具体的な物語や人物に託して表す寓意をカタカナ語で何という?
抽象的な考えを、具体的な物語や人物に託して表す寓意です。イソップ物語のように教訓を物語で示すものが例です。
ドグマどぐま
問い疑うことを許されない絶対的な教え(教条)や独断的な考えをカタカナ語で何という?
疑うことを許されない絶対的な教え(教条)や独断的な考えです。
【関連】「ドグマティック」は「独断的な」という意味です。
所与しょよ
問い考えるまでもなく、あらかじめ与えられているもの・前提として与えられている条件を漢字二字で何という?
考えるまでもなく、あらかじめ与えられているもの・前提条件です。「所与の条件」のように使います。
他律たりつ
問い自分の意志ではなく、他からの命令や規範に従って行動することを漢字二字で何という?
自分の意志ではなく、他からの命令や規範に従って行動することです。対義語は「自律」です。
客体きゃくたい
問い主体の認識や行為が向けられる対象を漢字二字で何という?
主体の認識や行為が向けられる対象です。対義語は「主体」です。
疎外そがい
問い人間が自ら作り出したものによって支配され、本来のあり方を失うことを漢字二字で何という?
人間が自ら作り出したものに支配され、本来のあり方を失うことです。
【関連】「疎外感」は、仲間外れにされたような感覚を指します。
二元論にげんろん
問い世界を「精神と物質」のように、二つの原理で説明しようとする立場を漢字三字で何という?
世界を「精神と物質」のような二つの原理で説明する立場です。デカルトの心身二元論が代表的です。
無機的むきてき
問い生命感やあたたかみがなく、冷たく機械的なさまを何という?(「〜的」の形で)
生命感やあたたかみがなく、冷たく機械的なさまです。対義語は「有機的」です。
顕在けんざい
問いはっきりと外に現れて存在していることを漢字二字で何という?
はっきりと外に現れて存在していることです。対義語は「潜在」です。
【関連】「顕在化」は表面化することを指します。
両義的りょうぎてき
問い一つの言葉や物事が、二つの異なる意味や価値をもつさまを何という?(「〜的」の形で)
一つの言葉や物事が、二つの異なる意味や価値をもつさまです。
【関連】「アンビギュアス」と言い換えられることもあります。
形而下けいじか
問い形があり、感覚でとらえられる物質的なものを表す語は?(漢字三字)
形があり、感覚でとらえられる物質的なものを表します。対義語は「形而上」です。
アプリオリあぷりおり
問い経験に先立って、生まれつき備わっているさまを表すラテン語由来の語は?(カタカナで)
経験に先立ち、生まれつき備わっているさまで、「先験的」と訳されます。
【関連】対義語は「アポステリオリ(経験的)」です。
エスノセントリズムえすのせんとりずむ
問い自分の属する民族や文化を基準にして、他の民族や文化を低く見る考え方をカタカナ語で何という?
自分の民族・文化を基準に、他の民族・文化を低く見る考え方で、「自民族中心主義」と訳されます。
【関連】文化相対主義と対比されます。