現代文(語彙)の用語と解説

評論・小説の語彙。249 語のうち 101〜150 語目です。答えを隠して、問いから答えを思い出してから読むと、覚えやすくなります。

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オリエンタリズムおりえんたりずむ

問い西洋が東洋を、自分たちとは異なる神秘的で遅れた他者として描いてきた見方をカタカナ語で何という?

西洋が東洋を、神秘的で遅れた他者として描いてきた見方です。 【関連】サイードが批判的に論じたことで知られます。

アンビバレントあんびばれんと

問い一つの対象に対して、愛と憎しみのような相反する感情を同時に抱くさまを表すカタカナ語は?

愛と憎しみのような相反する感情を、同時に抱くさまです。 【関連】名詞形は「アンビバレンス(両価性)」です。

蓋然性がいぜんせい

問いある事柄が実際に起こったり真であったりする確からしさの度合いを、「必然性」と対比して漢字三字で何という?(「可能性」よりかたい語)

ある事柄が起こる、または真である確からしさの度合いです。 【関連】「蓋然性が高い」は「たぶんそうだろう」という意味です。

内在ないざい

問いある性質や原因が、外からではなくそのものの内部に存在することを漢字二字で何という?

ある性質や原因が、外ではなくそのものの内部に存在することです。対義語は「外在」です。 【関連】「内在的な問題」のように使います。

世俗化せぞくか

問い社会が宗教の支配や影響から離れていくことを漢字三字で何という?

社会が宗教の支配や影響から離れていくことです。近代化の特徴の一つとして語られます。

相克そうこく

問い対立する二つのものが互いに相手に勝とうとして争うことを、陰陽五行説に由来する漢字二字で何という?

対立する二つのものが、互いに勝とうとして争うことです。「理性と感情の相克」のように使います。 【関連】「相剋」とも書きます。

独善どくぜん

問い自分だけが正しいと思い込み、他を顧みないことを漢字二字で何という?

自分だけが正しいと思い込み、他を顧みないことです。「独善的」はひとりよがりなさまを表します。

相補的そうほてき

問い互いに足りないところを補い合う関係にあるさまを何という?(「〜的」の形で)

互いに足りないところを補い合う関係にあるさまです。「相補的な関係」のように使います。

コスモスこすもす

問い秩序と調和をもった世界や宇宙を意味するギリシャ語由来のカタカナ語は?(花の名前と同じ)

秩序と調和をもった世界・宇宙を意味するギリシャ語由来の語です。 【関連】混沌を意味する「カオス」と対になります。

イデアいであ

問いプラトン哲学で、感覚ではとらえられない物事の真の姿・原型を何という?(カタカナで)

プラトン哲学で、感覚ではとらえられない物事の真の姿・原型です。 【関連】英語の「アイデア」の語源になった言葉です。

敷衍ふえん

問い意味をおし広げて説明したり、他の場合にも当てはめて述べたりすることを漢字二字で何という?

意味をおし広げて説明したり、他の場合に当てはめて述べたりすることです。 【関連】「前述の議論を敷衍すると」のように使います。

措定そてい

問いある事柄を、議論の前提として存在するものとして立てることを漢字二字で何という?(「定立」ではない語で)

ある事柄を、議論の前提として存在するものとして立てることです。哲学的な文章でよく使われます。

通時的つうじてき

問い物事を時間の流れに沿って、歴史的な変化としてとらえるさまを何という?(「〜的」の形で)

物事を時間の流れに沿い、歴史的な変化としてとらえるさまです。 【関連】対義語は「共時的(ある時点での構造としてとらえる)」です。

共時的きょうじてき

問い物事を歴史的変化ではなく、ある一時点での構造としてとらえるさまを何という?(「〜的」の形で)

物事を、ある一時点での構造としてとらえるさまです。対義語は「通時的」です。 【関連】ソシュールの言語学で使われた概念です。

アンチテーゼあんちてーぜ

問いある主張(テーゼ)に対立する主張をドイツ語由来のカタカナ語で何という?

ある主張(テーゼ)に対立する主張です。 【関連】弁証法では、テーゼとアンチテーゼを統合したものを「ジンテーゼ」と呼びます。

プラグマティズムぷらぐまてぃずむ

問い思考の価値を、実際の行動や効果に結びつくかどうかで判断する、アメリカで生まれた考え方をカタカナ語で何という?

思考の価値を、実際の行動や効果に結びつくかで判断するアメリカ発の考え方で、「実用主義」と訳されます。

衒学的げんがくてき

問い学問や知識をひけらかすさまを何という?(「〜的」の形で)

学問や知識をひけらかすさまです。 【関連】「ペダンティック」と同じ意味です。

機械論きかいろん

問い自然を、部品が組み合わさった機械のように因果関係だけで説明しようとする考え方を漢字三字で何という?

自然を機械のように、因果関係だけで説明しようとする考え方です。 【関連】デカルトやニュートン以来の近代科学の見方で、対になるのは「目的論」です。

要素還元主義ようそかんげんしゅぎ

問い物事を全体としてではなく、部分に分けて理解しようとする近代科学的な考え方を漢字六字で何という?(「〜主義」の形で)

物事を部分に分けて理解しようとする近代科学的な考え方です。全体は部分の総和であるとみなします。

自己言及じこげんきゅう

問い自分自身について言及すること、とくに言葉が言葉自身について語ることを漢字四字で何という?

自分自身について言及すること、とくに言葉が言葉自身について語ることです。 【関連】「この文は誤りである」のような自己言及は、パラドックスを生みます。

ハビトゥスはびとぅす

問い個人の思考や行動を無意識のうちに規定する、社会的に身についた性向を、ブルデューの用語で何という?(カタカナで)

無意識のうちに思考や行動を規定する、社会的に身についた性向です。 【関連】「習慣」を意味するラテン語に由来する言葉です。

エピステーメーえぴすてーめー

問いある時代の人々の知のあり方を根底で規定している枠組みを、フーコーの用語で何という?(カタカナで)

ある時代の人々の知のあり方を根底で規定する枠組みです。 【関連】ギリシャ語で「知」を意味する語で、パラダイムと似た概念です。

ミメーシスみめーしす

問い芸術や文学における模倣・再現を意味する、ギリシャ語由来のカタカナ語は?

芸術や文学における模倣・再現を意味する語です。 【関連】アリストテレスが芸術の本質として論じた概念です。

アウラあうら

問い複製では失われる、芸術作品の「いま・ここ」にしかない一回的な輝きを、ベンヤミンの用語で何という?

複製では失われる、芸術作品の「いま・ここ」にしかない一回的な輝きです。 【関連】「オーラ」と同じ語で、ラテン語の aura(そよ風・気配)に由来します。

ゲマインシャフトげまいんしゃふと

問い近代以前の、血縁や地縁で自然に結びついた共同社会を、テンニースの用語で何という?(カタカナで)

近代以前の、血縁や地縁で自然に結びついた共同社会です。 【関連】利害で結びついた社会は「ゲゼルシャフト」です。

ナラティブならてぃぶ

問い語り手による物語、また出来事を筋立てて語ることをカタカナ語で何という?(「ヴ」を使わない表記で)

語り手による物語、また出来事を筋立てて語ることです。 【関連】医療や心理の分野でも「ナラティブ・アプローチ」として使われます。

偶然ぐうぜん

問い「必然」の対義語で、因果関係の見通しがなく、思いがけなくそうなることを漢字二字で何という?

因果関係の見通しがなく、思いがけなくそうなることです。対義語は「必然」です。 【関連】評論では「必然/偶然」の対比で、世界の成り立ちが論じられます。

具体ぐたい

問い「抽象」の対義語で、形や内容をはっきり備えていることを漢字二字で何という?(「〜例」「〜策」の形でよく使う)

形や内容をはっきり備えていることです。対義語は「抽象」です。 【関連】似た語の「具象」は、美術の「具象画」のように使うことが多い語です。

矛盾むじゅん

問い「どんな盾も突き通すほこ」と「どんなほこも防ぐたて」を売った楚の商人の故事に由来する、前後のつじつまが合わないことを表す漢字二字の語は?

前後のつじつまが合わないことで、『韓非子』の故事に由来します。 【関連】評論では「近代の矛盾」のように、内部の食い違いを指して使います。

仮説かせつ

問い現象を説明するために仮に立て、実験や観察で確かめられる考えを漢字二字で何という?(「〜を検証する」「作業〜」の形で使う)

現象を説明するために仮に立て、実験や観察で確かめられる考えです。 【関連】確かめられて正しいと認められると、理論や法則になっていきます。

マジョリティまじょりてぃ|まじょりてぃー

問い社会の中で数が多く、力をもつ側の集団(多数派)をカタカナ語で何という?(語末を伸ばさない表記で)

社会の中で数が多く、力をもつ側の集団(多数派)です。対義語は「マイノリティ(少数派)」です。 【関連】数だけでなく、力の差を含むことが多い語です。

メカニズムめかにずむ

問い物事が動いたり成り立ったりする仕組み・機構を、「機械」を意味する語から来たカタカナ語で何という?(語尾が「〜ズム」の語)

物事が動いたり成り立ったりする仕組み・機構です。 【関連】「市場のメカニズム」のように、目に見えない仕組みにも使います。

プロセスぷろせす

問い物事が進んでいく道すじや、結果に至るまでの過程をカタカナ語で何という?

物事が進んでいく道すじ、結果に至るまでの過程です。 【関連】評論では、結果よりプロセスを重んじる、という対比がよく出ます。

合理的ごうりてき

問い理屈や道理にかなっているさまを何という?(「〜的」の形で。打ち消すと「非〜」となり、感情や直観に従うさまを表す)

理屈や道理にかなっているさまです。近代は「合理性」を重んじる時代として論じられます。

特殊とくしゅ

問い「普遍」や「一般」の対義語で、ある物事だけに限ってあてはまることを漢字二字で何という?

ある物事だけに限ってあてはまることです。「普遍/特殊」は評論の基本の対比です。 【関連】「個別」も近い語ですが、「普遍」の対義語として定着しているのは「特殊」です。

プライバシーぷらいばしー

問い個人の私生活や個人情報を、他人にむやみに知られたり干渉されたりしない権利をカタカナ語で何という?

私生活や個人情報を、他人にむやみに知られたり干渉されたりしない権利です。情報化社会でよく論じられます。

葛藤かっとう

問い心の中で相反する欲求や感情がぶつかり合い、迷うことを漢字二字で何という?(つる草の名前二つから成る語)

心の中で相反する欲求や感情がぶつかり合い、迷うことです。 【関連】「葛(くず)」と「藤(ふじ)」のつるが絡み合う様子から来た語です。

自我じが

問い自分を他と区別して意識する心の働きで、「エゴ」の訳語として使われる漢字二字の語は?

自分を他と区別して意識する心の働きで、「エゴ」の訳語です。 【関連】近代文学では「近代的自我」の確立がよく主題になります。

能動のうどう

問い自分から進んで他へ働きかけることを漢字二字で何という?(「受け身」の反対で、文法の「〜態」にも使う)

自分から進んで他へ働きかけることです。対義語は「受動」で、「能動的」の形でもよく使います。

因果いんが

問い原因と結果のつながりを漢字二字で何という?(「〜関係」の形で使う)

原因と結果のつながりです。「いんか」ではなく「いんが」と読みます。 【関連】仏教では、行いの報いの意味もあります。

匿名とくめい

問い自分の名前を隠して明かさないことを漢字二字で何という?(ネット社会の「〜性」として論じられる)

自分の名前を隠して明かさないことです。「匿」はかくすという意味です。 【関連】名前を明かすことは「実名」「顕名」と言います。

ジェンダーじぇんだー

問い生物学的な性別に対して、社会的・文化的につくられた性差をカタカナ語で何という?

社会的・文化的につくられた性差です。 【関連】生物学的な性は「セックス」と呼んで区別します。

バイアスばいあす

問い判断や見方の偏り、先入観による偏向をカタカナ語で何という?(「認知〜」の形でも使う)

判断や見方の偏り、先入観による偏向です。 【関連】もとは「斜め」の意味で、統計の偏りにも使います。

リアリティりありてぃ|りありてぃー

問い本物らしさ、現実感をカタカナ語で何という?(語末を伸ばさない表記で)

本物らしさ、現実感のことです。「リアリティのある描写」のように使います。 【関連】リアリズム(写実主義)とは別の語です。

マクロまくろ

問い物事を全体として大きくとらえるさま(巨視的)をカタカナ語で何という?

物事を全体として大きくとらえるさま(巨視的)です。対義語は「ミクロ」です。 【関連】「マクロ経済学」のように使います。

ミクロみくろ

問い物事を細かい部分に注目してとらえるさま(微視的)をカタカナ語で何という?

物事を細かい部分に注目してとらえるさま(微視的)です。対義語は「マクロ」です。

帰属きぞく

問いある集団の一員となることや、権利・財産などが特定の人や国のものになることを漢字二字で何という?(「〜意識」の形でも使う)

集団の一員となること、また権利・財産などが特定の人や国のものになることです。 【関連】「帰属意識」は、自分がその集団の一員だと感じる気持ちです。

相関そうかん

問い一方が変化すると、それにつれて他方も変化する関係を漢字二字で何という?(「〜関係」の形で、因果関係とは区別される)

一方が変化すると、それにつれて他方も変化する関係です。 【関連】一緒に変化しても一方が原因とは限らない点が、因果関係との違いです。

深層しんそう

問い「表層」の対義語で、表面からは見えない奥深いところを漢字二字で何という?(「〜心理」の形で使う)

表面からは見えない奥深いところです。対義語は「表層」です。 【関連】評論では「表層/深層」の対比で、見えない構造が論じられます。

異端いたん

問いその時代や社会で正統とされる教えや考えから外れていることを漢字二字で何という?

その時代や社会で正統とされる考えから外れていることです。対義語は「正統」です。 【関連】中世ヨーロッパでは「異端審問」が行われました。