国語(慣用句・ことわざ)の用語と解説
慣用句・ことわざ・四字熟語・故事成語。400 語のうち 251〜300 語目です。答えを隠して、問いから答えを思い出してから読むと、覚えやすくなります。
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噂をすれば影うわさをすればかげ|うわさをすればかげがさす
問いある人のことを話題にしていると、ちょうどそこへその本人がやって来るものだという意味のことわざは?
もとの形は「噂をすれば影が差す」です。人の悪口は控えようという戒めの意味もあります。
【別解】噂をすれば影が差す
火のない所に煙は立たぬひのないところにけむりはたたぬ|ひのないところにけむりはたたない
問いうわさが立つのは、何かしらそのもとになる事実があるからだという意味のことわざは?
火が燃えていなければ煙が出ないように、うわさにも必ず何かの原因がある、というたとえです。
【別解】火のない所に煙は立たない
一難去ってまた一難いちなんさってまたいちなん
問い一つの災難をやっと切り抜けたと思ったら、すぐまた別の災難がやって来るという意味の、数字の「一」が二度出てくることわざは?
災難が次から次へと続く様子です。
【関連】「泣きっ面に蜂」と違い、災難が順番にやって来るところがポイントです。
船頭多くして船山に上るせんどうおおくしてふねやまにのぼる
問い指図をする人が多すぎると、物事がまとまらず、とんでもない方向へ進んでしまうという意味のことわざは?
船をあやつる船頭が何人もいると、指示がばらばらで、船が山に登るようなことになる、というたとえです。
雀百まで踊り忘れずすずめひゃくまでおどりわすれず
問い幼いころに身についた習慣は、年をとってもなかなか直らないという意味の、小鳥が出てくることわざは?
雀は死ぬまで、踊るように跳ねて歩く癖が直らないことからきています。特に遊びの癖について使うことが多い言葉です。
釈迦に説法しゃかにせっぽう
問いその道をよく知りつくしている人に、教えようとするおろかさのたとえで、仏教を開いた人が出てくることわざは?
仏教を開いたお釈迦様に、仏の教えを説いて聞かせるようなものだ、というたとえです。
【関連】「孔子に論語」も同じ意味です。
餅は餅屋もちはもちや
問いその道のことは、専門の人に任せるのがいちばんだという意味の、正月によく食べるものが出てくることわざは?
餅は、やはり餅屋がついたものがいちばんおいしいことからきています。同じ言葉が二度出てくるのも特徴です。
怪我の功名けがのこうみょう
問い失敗だと思ったことや何気なくしたことが、思いがけずよい結果を生むことのたとえで、体の傷を表す言葉が入ったことわざは?
「功名」は手柄のことです。この「怪我」は、体の傷ではなく、過ちや失敗という意味で使われています。
背に腹は代えられぬせにはらはかえられぬ|せにはらはかえられない
問いさしせまった大事なことのためには、ほかのことを犠牲にしてもしかたがないという意味の、体の部分が二つ出てくることわざは?
大切な内臓のある腹を守るためなら、背中が傷ついてもしかたがない、というたとえです。
【別解】背に腹は代えられない
下手の横好きへたのよこずき
問いうまくないのに、その物事が大好きで熱心にやっていることのたとえのことわざは?
自分の趣味をへりくだって言うときによく使います。
【関連】反対の「好きこそ物の上手なれ」と組にして覚えておきましょう。
骨折り損のくたびれ儲けほねおりぞんのくたびれもうけ
問い苦労して働いたのに何の成果もなく、疲れだけが残ることのたとえのことわざは?
「骨折り」は苦労すること、「儲け」は得ることです。得たのは疲れだけ、というおかしみのある言い方です。
鬼の目にも涙おにのめにもなみだ
問い心の冷たい厳しい人でも、ときには情けを感じて心を動かされることがあるという意味のことわざは?
情けを知らない鬼でさえ、ときには涙を流すことがある、というたとえです。厳しい人が涙を見せたときなどに使います。
糠に釘ぬかにくぎ
問いいくら意見をしても、手ごたえや効き目がまったくないことのたとえで、米をついたときに出る粉が出てくることわざは?
糠は米を精米するときに出る粉です。やわらかい糠に釘を打っても、何の手ごたえもないことからきています。
提灯に釣り鐘ちょうちんにつりがね
問い二つのものの違いが大きすぎて、つり合わないことのたとえで、明かりの道具と寺の大きな鐘が出てくることわざは?
どちらもつり下げる形は似ていますが、重さがまるで違うことからきています。
【関連】「月とすっぽん」も似た意味です。
弱り目に祟り目よわりめにたたりめ
問い困っているときに、さらに困ったことが重なることのたとえで、神仏のばちを表す言葉が入ったことわざは?
「祟り」は神仏などからくる災いのことです。
【関連】弱っているときに、さらに災いにあうという意味で、「泣きっ面に蜂」と同じです。
亀の甲より年の功かめのこうよりとしのこう
問い年長者が長い経験から得た知恵は、尊ぶべきだという意味の、長生きとされる生き物が出てくることわざは?
「甲」と「功」の音をかけた言葉遊びです。「功」は経験を積んで身についた力のことです。
捕らぬ狸の皮算用とらぬたぬきのかわざんよう
問いまだ手に入れていないものをあてにして、あれこれ計画を立てることのたとえで、人を化かすとされる動物が出てくることわざは?
まだ捕まえてもいない狸の毛皮が、いくらで売れるか計算することからきています。「算用」は計算のことです。
勝って兜の緒を締めよかってかぶとのおをしめよ
問いうまくいったあとこそ、気をゆるめずに用心せよという意味の、武士の防具が出てくることわざは?
戦いに勝ったあとも、かぶとのひもをしっかり締め直して油断するな、という戒めです。
柳の下にいつも泥鰌はいないやなぎのしたにいつもどじょうはいない|やなぎのしたにいつもどじょうはおらぬ
問い一度うまくいったからといって、同じ方法でいつもうまくいくとは限らないという意味の、水辺の木と小さな魚が出てくることわざは?
柳の木の下で一度どじょうを捕まえても、そこにいつもどじょうがいるとは限らない、というたとえです。
【別解】柳の下にいつも泥鰌はおらぬ
長いものには巻かれろながいものにはまかれろ
問い力や権力のある者には、逆らわずに従っておくほうが得だという意味の、命令の形で終わることわざは?
長いものに無理に逆らうより、巻きつかれたままでいるほうがよい、というたとえです。
【関連】「寄らば大樹の陰」も似た意味です。
来年のことを言えば鬼が笑うらいねんのことをいえばおにがわらう
問い先のことはどうなるかわからないのだから、あれこれ予想しても意味がないという意味の、昔話の怪物が出てくることわざは?
来年のことさえわからないのだから、将来の予定を話す人をからかうときに使う言葉です。
魚心あれば水心うおごころあればみずごころ
問い相手が好意を示してくれれば、こちらもそれにこたえる気持ちになるという意味の、水中の生き物が出てくることわざは?
魚に水を思う心があれば、水も魚を思う心を持つ、というたとえです。「うおごころ」と読む点に注意します。
瓜の蔓に茄子はならぬうりのつるになすびはならぬ|うりのつるになすはならぬ
問い平凡な親からは、すぐれた子は生まれないという意味の、二種類の野菜が出てくることわざは?
瓜のつるに茄子の実がなることはないように、子は親に似るものだ、というたとえです。
【関連】「蛙の子は蛙」と似た意味です。
蛇の道は蛇じゃのみちはへび
問い同じ仲間のすることは、その仲間がいちばんよく知っているという意味の、細長い体の生き物が出てくることわざは?
蛇の通る道は、ほかの蛇がよく知っているというたとえです。前の「蛇」は「じゃ」、後ろは「へび」と読みます。
雉も鳴かずば撃たれまいきじもなかずばうたれまい
問い余計なことを言わなければ、災いを招かずにすんだのに、という意味の、日本の国鳥が出てくることわざは?
鳴き声を出さなければ、居場所を知られて撃たれることもなかった、というたとえです。
【関連】「口は災いの元」と似た意味です。
栴檀は双葉より芳しせんだんはふたばよりかんばし
問い大成する人は、幼いころからすぐれたところがあるという意味の、香りのよい木が出てくることわざは?
香木の栴檀(白檀)は、芽を出したばかりの双葉のころから良い香りがする、というたとえです。
破れ鍋に綴じ蓋われなべにとじぶた
問いどんな人にも、その人にふさわしい結婚相手がいるという意味の、台所の道具が出てくることわざは?
ひびの入った鍋にも、それに合う修理したふたがある、というたとえです。夫婦は似た者どうしがよい、という意味でも使います。
蓼食う虫も好き好きたでくうむしもすきずき
問い人の好みはさまざまで、ほかの人には理解できないものを好む人もいるという意味の、苦い草を食べる虫が出てくることわざは?
「蓼」は辛くて苦い草です。それでも好んで食べる虫がいるように、好みは人それぞれだという意味です。
上手の手から水が漏るじょうずのてからみずがもる|じょうずのてからみずがもれる
問いその道の名人でも、ときには失敗することがあるという意味の、体の一部と液体が出てくることわざは?
上手な人の手からも、水がこぼれることがある、というたとえです。
【別解】上手の手から水が漏れる
【関連】「猿も木から落ちる」と同じ意味です。
待てば海路の日和ありまてばかいろのひよりあり
問いあせらずにじっと待っていれば、やがてよい機会がめぐってくるという意味の、船旅が出てくることわざは?
海が荒れていても、待っていれば船出によい天気の日が来る、というたとえです。「日和」は天気のことです。
大山鳴動して鼠一匹たいざんめいどうしてねずみいっぴき
問い大騒ぎしたわりに、実際の結果はとても小さいことのたとえで、小さな動物が一匹出てくることわざは?
大きな山が音を立てて揺れたのに、出てきたのはねずみ一匹だった、というたとえです。西洋のことわざがもとです。
盗人に追い銭ぬすびとにおいせん|ぬすっとにおいせん|どろぼうにおいせん
問い損をしたうえに、さらに損を重ねることのたとえで、物をぬすむ悪人にお金まで与える様子のことわざは?
物を盗まれたうえに、さらに盗人にお金をやる、というたとえです。
【別解】泥棒に追い銭
坊主憎けりゃ袈裟まで憎いぼうずにくけりゃけさまでにくい
問いある人を憎むと、その人に関係のあるものまで、すべてが憎く思えてくるという意味の、僧と衣服が出てくることわざは?
「袈裟」はお坊さんが着る衣のことです。お坊さんが憎いと、その衣まで憎らしくなる、というたとえです。
河豚は食いたし命は惜ししふぐはくいたしいのちはおしし
問いよいことは味わいたいが、危険がこわくてなかなか手を出せない、という迷いのたとえで、毒をもつ魚が出てくることわざは?
河豚はおいしいけれど、毒にあたるのがこわくて食べられない、という気持ちを表しています。
泣く子と地頭には勝てぬなくことじとうにはかてぬ|なくことじとうにはかてない
問い道理の通じない相手や権力のある者には、逆らってもむだだという意味の、子どもと鎌倉時代の役人が出てくることわざは?
「地頭」は鎌倉時代に荘園を治めた役人で、泣く子と同じく理屈が通じない相手の代表でした。
【別解】泣く子と地頭には勝てない
毒を食らわば皿までどくをくらわばさらまで
問い一度悪いことに手を出したら、とことんまでやりとおそうという意味の、食器が出てくることわざは?
どうせ毒を食べてしまったなら、皿までなめてしまえ、というたとえです。開き直って最後までやるときに使います。
実るほど頭を垂れる稲穂かなみのるほどこうべをたれるいなほかな|みのるほどあたまをたれるいなほかな
問い学問や人格がすぐれた人ほど、えらぶらず謙虚になるという意味の、秋の田の作物が出てくることわざは?
稲は実が多くつくほど、その重みで穂が垂れ下がることからきています。「頭」は「こうべ」と読みます。
葦の髄から天井を覗くよしのずいからてんじょうをのぞく|あしのずいからてんじょうをのぞく
問い自分のせまい知識や経験だけで、大きな物事を判断することのたとえで、水辺の植物の茎の穴が出てくることわざは?
「髄」は茎の中心のことです。細い葦の茎の穴から天井を見ても、ほんの一部しか見えない、というたとえです。
角を矯めて牛を殺すつのをためてうしをころす
問い小さな欠点を直そうとして、かえって全体をだめにしてしまうことのたとえで、農家で飼う大きな動物が出てくることわざは?
「矯める」は形を整えることです。牛の曲がった角をまっすぐにしようとして、牛を死なせてしまうというたとえです。
柳に雪折れなしやなぎにゆきおれなし
問いやわらかくしなやかなものは、かたく強いものより、かえって困難によくたえるという意味の、冬の天気と木が出てくることわざは?
しなやかな柳の枝は、雪が積もってもしなって折れないことからきています。
【関連】「柔よく剛を制す」と似た考え方です。
蟻の穴から堤も崩れるありのあなからつつみもくずれる|ありのあなからつつみのくずれ|ありのあなからつつみがくずれる
問いほんの小さな油断や手ぬかりが、大きな失敗や災難のもとになるという意味の、小さな虫と川の土手が出てくることわざは?(「蟻の穴から」で始まる形で)
蟻があけた小さな穴から水がしみこみ、大きな堤防も崩れるというたとえです。
【別解】蟻の穴から堤の崩れ/蟻の穴から堤が崩れる
【関連】「千丈の堤も蟻の一穴から」ともいいます。
秋の日は釣瓶落としあきのひはつるべおとし
問い秋は日が暮れはじめると、あっという間に暗くなることのたとえで、井戸の水をくむ道具が出てくることわざは?
「釣瓶」は井戸の水をくむおけで、それを井戸に落とすように日がすとんと沈む様子を表しています。
武士は食わねど高楊枝ぶしはくわねどたかようじ
問い貧しくても気位を高く持ち、やせがまんをすることのたとえで、歯の手入れの道具が出てくることわざは?
武士は食事ができなくても、食べたふりをして悠々と楊枝を使う、ということからきています。
江戸の敵を長崎で討つえどのかたきをながさきでうつ
問い思いもよらない場所や筋ちがいのことで、前に受けたうらみを晴らすことのたとえで、二つの地名が出てくることわざは?
江戸で受けた恨みを、遠く離れた長崎で晴らす、というたとえです。「江戸の仇」と書くこともあります。
身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれみをすててこそうかぶせもあれ
問い命を捨てるほどの覚悟で取り組んでこそ、困難を切り抜けて道が開けるという意味の、川の流れの浅い所が出てくることわざは?
おぼれかけても、もがかずに身を流れに任せれば、やがて浅瀬に浮かび上がれる、というたとえです。
右往左往うおうさおう
問いあわててうろたえ、あっちへ行ったりこっちへ行ったりする様子を表す、方向を表す漢字が二つ入る四字熟語は?
右へ行き左へ行きして混乱する様子です。「事故の知らせに人々が右往左往する」のように使います。
半信半疑はんしんはんぎ
問い半分は信じているが、半分は疑っていて、本当かどうか決めかねている様子を表す四字熟語は?
半分信じて半分疑う、迷っている気持ちを表します。「うわさを半信半疑で聞く」のように使います。
一生懸命いっしょうけんめい|いっしょけんめい
問い命がけで物事に取り組むことを表す、もとは武士が自分の領地を命がけで守ったことから生まれた四字熟語は?
もとは「一所懸命」で、一つの所(領地)に命をかけたことからきています。今はどちらの書き方も使います。
以心伝心いしんでんしん
問い言葉に出さなくても、考えていることがおたがいの心から心へ伝わることを表す四字熟語は?
もとは禅宗で、教えを言葉でなく心から心へ伝えることでした。「意心」と書き誤らないよう注意します。
喜怒哀楽きどあいらく
問い喜び・怒り・悲しみ・楽しみという、人間のさまざまな感情をまとめて表す四字熟語は?
喜び・怒り・哀しみ・楽しみの四つの感情を並べた言葉です。「喜怒哀楽が顔に出やすい人」のように使います。