国語(慣用句・ことわざ)の用語と解説
慣用句・ことわざ・四字熟語・故事成語。400 語のうち 351〜400 語目です。答えを隠して、問いから答えを思い出してから読むと、覚えやすくなります。
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衣食足りて礼節を知るいしょくたりてれいせつをしる
問い生活が豊かになって、初めて人は礼儀や節度を考える余裕ができる、という意味の『管子』から生まれた故事成語は?
着る物と食べ物が十分にあってこそ、人は礼儀をわきまえるようになる、という政治の考え方です。
食指が動くしょくしがうごく
問い食欲が起こることや、何かをしてみたい気持ちになることを表す、ごちそうの前に人差し指が動いた人の話から生まれた故事成語は?(「〜が動く」の形で)
「食指」は人差し指のことです。ごちそうが出る前触れとして指が動いた、という『春秋左氏伝』の話からきています。
水魚の交わりすいぎょのまじわり
問い切っても切れない、非常に親しい関係を表す、劉備が諸葛孔明との仲を魚と水にたとえた話から生まれた故事成語は?(「〜の交わり」の形で)
魚が水なしでは生きられないように、劉備には孔明が欠かせない、と言った話からきています。
敗軍の将は兵を語らずはいぐんのしょうはへいをかたらず
問い失敗した者は、そのことについて弁解したり意見を言ったりするべきではない、という意味の、戦に負けた将軍の言葉から生まれた故事成語は?
『史記』で、捕らえられた敵の将軍が意見を求められたときに言った言葉からきています。
捲土重来けんどちょうらい|けんどじゅうらい
問い一度敗れた者が、勢いを盛り返して再び攻めてくることを表す、土けむりを巻き上げてやってくる様子を表した故事成語は?
唐の詩人・杜牧が項羽をしのんで作った詩からきています。「けんどじゅうらい」とも読みます。
針小棒大しんしょうぼうだい
問い針のように小さいことを、棒のように大きく言うことから、物事を大げさに言うことを表す四字熟語は?
小さな針を大きな棒のように言う、というたとえです。「針小棒大に言いふらす」のように使います。
一刀両断いっとうりょうだん
問い思い切って、物事をきっぱりと処理することを表す、ひと太刀で物をまっぷたつに切ることにたとえた四字熟語は?
一回刀をふるって、二つに断ち切ることからきています。「難問を一刀両断に解決する」のように使います。
東奔西走とうほんせいそう
問いある目的のために、あちこち忙しく走り回ることを表す、東と西の方角が入る四字熟語は?
東へ奔り西へ走る、という意味です。
【関連】うろたえる「右往左往」と違い、目的のために動き回ることを表します。
晴耕雨読せいこううどく
問い晴れた日は畑を耕し、雨の日は家で読書をするような、のんびりと自由な生活を表す四字熟語は?
晴れの日は耕し雨の日は読書する暮らしで、仕事をやめたあとのゆったりした生活を表すときによく使います。
泣いて馬謖を斬るないてばしょくをきる
問い規律を守るためには、愛する者でも私情を捨てて処分することを表す、諸葛孔明が命令に背いて敗れた部下を処刑した話から生まれた故事成語は?
孔明は、かわいがっていた部下の馬謖を、軍の決まりを守るために泣きながら処刑しました。
羹に懲りて膾を吹くあつものにこりてなますをふく
問い一度の失敗にこりて、必要以上に用心することを表す、熱い吸い物でやけどした人が冷たい料理まで吹いて冷ますことにたとえた故事成語は?
「羹」は熱い吸い物、「膾」は冷たい酢の物のことです。『楚辞』の言葉からきています。
破天荒はてんこう
問いだれもしなかったことを初めてすることを表す、合格者の出なかった地方から初めて役人試験の合格者が出た話から生まれた故事成語は?
合格者の出ない荊州は「天荒(未開の地)」と呼ばれていました。
【関連】「豪快で大胆」という意味で使うのは本来の用法ではありません。
白眼視はくがんし
問い人を冷たい目で見たり、悪意をもって扱ったりすることを表す、晋の阮籍が気に入らない客を目の白い部分で見た話から生まれた故事成語は?(漢字三字で)
阮籍は、気に入った客は黒目(青眼)で、嫌いな客は白目で迎えました。「周囲から白眼視される」のように使います。
怒髪天を衝くどはつてんをつく|どはつかんむりをつく
問い激しく怒る様子を表す、怒りのあまり髪の毛が逆立つほどであることを表した故事成語は?(「〜を衝く」の形で)
『史記』の「怒髪上りて冠を衝く」からきています。
【別解】怒髪冠を衝く
首尾一貫しゅびいっかん
問い最初から最後まで、方針や態度が変わらずに筋が通っていることを表す、頭としっぽを表す漢字が入る四字熟語は?
「首」は頭、「尾」はしっぽで、始めと終わりのことです。
【関連】似た言葉に「終始一貫」があります。
意味深長いみしんちょう
問い言葉や行動に、表面の意味のほかに深い意味がふくまれていることを表す四字熟語は?
「深長」は深くて含みがあることで、「深重」と書くのは誤りです。「意味深長な笑み」のように使います。
自暴自棄じぼうじき
問い思いどおりにならず、やけになって自分を粗末に扱うことを表す、「自」の字が二回入る四字熟語は?
「自暴」は自分をそこなうこと、「自棄」は自分を見捨てることです。『孟子』にある言葉です。
馬耳東風ばじとうふう
問い人の意見や批評を、気にもとめずに聞き流すことを表す、春風が馬の耳に吹いても何も感じないことにたとえた四字熟語は?
「東風」は春風のことで、李白の詩からきています。
【関連】ことわざの「馬の耳に念仏」と似た意味です。
隗より始めよかいよりはじめよ
問い大きな事業をするには、まず手近なことから始めよ、または言い出した人から始めよ、という意味の故事成語は?
燕の昭王に人材の集め方を聞かれた郭隗が「まず私を優遇しなさい」と答えた話からきています。
蟷螂の斧とうろうのおの
問い弱い者が、自分の力をわきまえずに強い者に立ち向かうことを表す、かまきりが前足をふり上げて車に向かった話から生まれた故事成語は?
「蟷螂」はかまきりのことで、かまきりの前足を斧に見立てた言葉です。
牛耳を執るぎゅうじをとる
問い集団の中心になって、思いどおりに動かすことを表す、昔の中国で盟約を結ぶとき盟主が牛の耳を手に取った話から生まれた故事成語は?(「〜を〜」の形で)
盟主が牛の耳を割き、その血をすすり合って誓ったことからきています。「牛耳る」という言葉のもとです。
肝胆相照らすかんたんあいてらす
問いおたがいに心の底まで打ち明けて、深く親しく付き合うことを表す、肝臓と胆のうという内臓が出てくる故事成語は?
「肝胆」は心の奥底のたとえです。「肝胆相照らす仲」のように、親友どうしの関係に使います。
邯鄲の夢かんたんのゆめ
問い人の一生の栄華は、はかないものだということを表す、中国の地名が入る、旅の青年が枕を借りて眠る間に一生の夢を見た話から生まれた故事成語は?(「〜の夢」の形で)
邯鄲の宿で、粟のかゆがまだ炊けないわずかな間に一生分の夢を見た話です。
【関連】「一炊の夢」ともいいます。
大同小異だいどうしょうい
問い細かな点にはちがいがあるが、大体は同じであることを表す、「大」と「小」が入る四字熟語は?
大きなところは同じで、小さなところだけ異なる、という意味です。
【関連】故事成語の「五十歩百歩」と似ています。
粉骨砕身ふんこつさいしん
問い力の限り、一生懸命に努力することを表す、骨をこなにし、からだがくだけるほど働くことにたとえた四字熟語は?
「骨を粉にし、身を砕く」という意味です。「粉骨砕身して働きます」のように、強い決意を表します。
竜頭蛇尾りゅうとうだび|りょうとうだび
問い始めは勢いがよいが、終わりはふるわないことを表す、頭は竜で尾はへびにたとえた四字熟語は?
頭は立派な竜なのに、しっぽは蛇のように細いことからきています。「りょうとうだび」とも読みます。
疑心暗鬼ぎしんあんき
問い疑う心があると、何でもないことまで恐ろしく思えたり、疑わしく見えたりすることを表す四字熟語は?
「疑心、暗鬼を生ず」を縮めた言葉で、疑う心が暗やみに鬼の姿を見せる、という意味です。
苛政は虎よりも猛しかせいはとらよりもたけし|かせいはとらよりたけし
問い人々を苦しめるひどい政治は、人食い虎よりも恐ろしい、という意味の、孔子の言葉から生まれた故事成語は?
家族を虎に殺されても、ひどい政治のないこの土地は離れないという女性の話を聞いて、孔子が弟子に語った言葉です。
【別解】苛政は虎より猛し
木に縁りて魚を求むきによりてうおをもとむ|えんぼくきゅうぎょ
問い方法をまちがえると、目的を果たすことはできないことを表す、木に登って魚をとろうとすることにたとえた『孟子』の故事成語は?
孟子が、武力で天下を取ろうとする王をいさめた言葉です。「縁りて」は「よじ登って」という意味です。
【別解】縁木求魚(えんぼくきゅうぎょ)
人口に膾炙するじんこうにかいしゃする|じんこうにかいしゃす
問い広く世の中の人々に知れわたり、もてはやされることを表す、だれもが好むなますとあぶり肉にたとえた故事成語は?
「膾」はなます、「炙」はあぶった肉で、だれの口にも合うごちそうです。「人口」は人の口のことです。
【別解】人口に膾炙す
刎頸の交わりふんけいのまじわり
問い相手のためなら首を切られても悔いがないほど親しい友情を表す、廉頗と藺相如の話から生まれた故事成語は?(「〜の交わり」の形で)
「刎頸」は首をはねることです。仲たがいしていた二人が和解し、命をかけた友情を結んだ『史記』の話です。
鶏群の一鶴けいぐんのいっかく
問い平凡な人々の中に、一人だけすぐれた人がまじっていることを表す、にわとりの群れの中の一羽のつるにたとえた故事成語は?(「〜の〜」の形で)
晋の時代、すぐれた人物だった嵆紹をたたえた言葉からきています。
【関連】「掃き溜めに鶴」と似た意味です。
千載一遇せんざいいちぐう
問い千年に一度めぐりあえるかどうかという、めったにないよい機会を表す四字熟語は?
「載」は年、「遇」はめぐりあうことです。「一隅」と書くのは誤りです。
森羅万象しんらばんしょう
問い宇宙に存在する、ありとあらゆるものや現象を表す四字熟語は?
「森羅」は無数に並ぶこと、「万象」はあらゆる形あるものです。「万」を「ばん」と読むのがポイントです。
紆余曲折うよきょくせつ
問い事情がこみ入っていて、いろいろと変化して複雑な経過をたどることを表す四字熟語は?
「紆余」も「曲折」も、道などが曲がりくねっていることです。「紆余曲折を経て完成した」のように使います。
外柔内剛がいじゅうないごう
問い見かけはおだやかでやさしそうだが、心の中はしっかりしていて強いことを表す四字熟語は?
外は柔らかく、内は剛い(強い)という意味です。
【関連】反対は、見かけだけ強そうな「内柔外剛」です。
鼎の軽重を問うかなえのけいちょうをとう
問い相手の実力や能力を疑い、その地位をうばおうとすることを表す、楚の王が周王室の宝の器の重さをたずねた話から生まれた故事成語は?
「鼎」は王の位の象徴だった三本足の器です。「経営者としての鼎の軽重が問われる」のように使います。
病膏肓に入るやまいこうこうにいる
問い病気が重くて治る見こみがないこと、また、趣味などに熱中してやめられなくなることを表す故事成語は?
「膏肓」は薬も針も届かない体の奥の部分のことです。「こうもう」と読むのは誤りです。
月下氷人げっかひょうじん
問い結婚のなかだちをする人、仲人を表す、月の下の老人と氷の上の人の二つの話を合わせて生まれた四字の故事成語は?
縁結びの神「月下老人」と、氷の上で氷の下の人と話す夢を見た「氷上人」の話を合わせた言葉です。
鶏鳴狗盗けいめいくとう
問いつまらない技能しか持たない人のこと、また、そんな技能も時には役に立つことを表す、にわとりの鳴きまねと犬のようなこそどろが出てくる故事成語は?
斉の孟嘗君が、鳴きまねやこそどろが得意な部下に助けられて秦から逃げ出せた『史記』の話です。
換骨奪胎かんこつだったい
問い昔の人の作品の発想や形式をもとにしながら、新しい工夫を加えて独自のものを作り出すことを表す四字熟語は?
骨を取りかえ、胎(子宮)を奪って生まれかわる、という意味です。ただのまねとは違い、よい意味で使います。
虚心坦懐きょしんたんかい
問い心にわだかまりやこだわりを持たず、すなおな気持ちで物事や人に向かうことを表す四字熟語は?
「虚心」は先入観のない心、「坦懐」はわだかまりのない心のことです。「虚心坦懐に話し合う」のように使います。
不撓不屈ふとうふくつ|ふくつふとう
問いどんな困難にあっても、決して心がくじけないことを表す、「不」の字が二回入る四字熟語は?
「撓」はたわむ、「屈」はくじけることです。
【別解】不屈不撓
巧言令色こうげんれいしょく
問い言葉をたくみに飾り、顔つきをとりつくろって、人にこびへつらうことを表す、『論語』から生まれた四字熟語は?
『論語』に「巧言令色鮮し仁」とあり、そういう人にはまごころが少ない、と孔子は述べています。
漱石枕流そうせきちんりゅう|いしにくちすすぎながれにまくらす
問い負けおしみが強く、自分のまちがいを認めずにこじつけを言うことを表す、「石で口をすすぎ、川の流れを枕にする」と言いまちがえた人の話から生まれた故事成語は?
晋の孫楚が言いまちがいを「石で歯をみがき、流れで耳を洗う」とこじつけた話です。夏目漱石の名前のもとです。
【別解】石に漱ぎ流れに枕す
燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんやえんじゃくいずくんぞこうこくのこころざしをしらんや|えんじゃくこうこく
問いつまらない人物には、大人物の大きな志などわからない、という意味の、秦の時代に反乱を起こした陳勝の言葉から生まれた故事成語は?
「燕雀」はつばめやすずめなどの小さな鳥、「鴻鵠」はおおとりやくぐいなどの大きな鳥のことです。
【別解】燕雀鴻鵠
首鼠両端しゅそりょうたん
問いどちらにしようか迷って、態度をはっきり決めかねることを表す、ねずみが穴から首を出して外をうかがう様子にたとえた四字の故事成語は?
ねずみが穴から首を出し、左右をきょろきょろ見て迷う様子からきています。『史記』にある言葉です。
嚢中の錐のうちゅうのきり
問いすぐれた才能を持つ人は、多くの人の中にいても自然と目立つことを表す、袋の中に入れた先のとがった道具にたとえた故事成語は?
「嚢」は袋のことで、錐を袋に入れると先が突き出ることからきています。毛遂が自分を売りこんだ『史記』の話です。
顰みに倣うひそみにならう|せいしのひそみにならう
問いよしあしを考えずに人のまねをすること、また、人にならって物事をすることをへりくだって言う、美女の西施が胸を病んで眉をしかめた姿を、ほかの女性たちがまねた話から生まれた故事成語は?(「〜に倣う」の形で)
「顰み」は眉をひそめることです。『荘子』の話で、今は「先人の顰みに倣って」のように、へりくだって使います。
【別解】西施の顰みに倣う
愚公山を移すぐこうやまをうつす|ぐこういざん
問いどんなに大変なことでも、根気よく努力を続ければ、いつかは成しとげられることを表す、家の前の二つの大きな山を、老人が家族と土を運んで崩そうとした『列子』の話から生まれた故事成語は?
子や孫の代まで続ければいつか終わると言う老人に天帝が感心し、山を移してやった『列子』の話です。
【別解】愚公移山
【関連】「愚公」は、おろかなおじいさんという意味の名前です。